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膵・消化管神経内分泌腫瘍(NET)の現状 Part1


国立がん研究センター 中央病院 肝胆膵内科 医長 肱岡範先生による「膵・消化管神経内分泌腫瘍(NET)の現状」のプレゼンテーションのPart1です。

【目次】
0:22~NETとは
4:06~NETの診断

【概要文】
NETは、神経内分泌細胞に由来する腫瘍で、以前はカルチノイドと呼ばれていた症例です。全身臓器に発生しますが、消化管や肺に発生することが多いとされています。
2000年にWHO分類によってNETと命名され、2010年にはさらに分類が改定されました。2011年以降、有効な薬剤も登場し、治療が進められています。

膵NETは膵臓に発生する腫瘍のうち3%を占めています。典型的な膵NETは比較的画像診断でわかりやすいという特徴がありますが、他の疾患でNETと同様な画像所見を示すものや、非典型的な膵NETの場合は見落としにつながる可能性があるため、注意が必要です。
見落としを防ぐための検査として、EUS-FNA(超音波内視鏡下吸引細胞診)やソマトスタチン受動体シンチグラフィ(SRS)が有効ですが、最終的には総合的な判断が必須です。

NETは集学的治療が奏功する疾患ですが、治療の進め方は標準的なものが確立していません。そのような中、欧米では標準治療の1つになっているペプチド受容体放射線核種療法(PRRT)という治療が奏功する可能性が示唆されています。2017年に治験が開始されているため、今後保険承認になることが期待されています。

Part1では、NETの歴史と、診断方法について解説していただきました。
WHO分類による分類の変化や、膵NETの診断方法など、基礎からわかりやすく解説してくださっています。
ここ10年ほどで、NETを取り巻く状況は大きく変化しています。その大きな変化を、大変分かりやすく解説していただきました。ぜひPat2と合わせてご覧ください。