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直腸がんに対する低侵襲手術 part3


福岡大学医学部 消化器外科 教授、長谷川傑先生による「直腸がんに対する低侵襲手術」のプレゼンテーションのPart3です。

【目次】
0:11~ロボット手術の今後
0:41~局所再発を減らすための+αの治療(側方リンパ節郭清と術前放射線化学療法)
1:11~側方リンパ節の解剖と側方郭清術について
5:46~術前放射線化学療法について
6:19~まとめ

【概要文】
直腸がんの治療の柱となるのは外科的手術ですが、直腸は深く狭い場所にあるため、手術が難しいという特徴があります。さらに、直腸間膜を切除する際に、外側に切り込み自律神経の損傷をきたす可能性もあります。

直腸がんの手術は、腹腔鏡もしくは開腹で行います。腹腔鏡手術は患者にとって低侵襲である上に、患部にカメラを潜り込ませることができるため、術者にとってもメリットの大きい治療法です。そのため、国内でも、腹腔鏡手術が多く行われるようになっています。

一方、腹腔鏡手術と開腹手術のランダム化比較試験が行われていますが、一部の報告では、腹腔鏡手術によりがんの取り残しリスクが高まるという報告もされています。

このような報告を受け、いくつかの新しい手術法も開発されています。それは、経肛門アプローチtaTMEやロボット手術(da-Vonci)です。
ただし、いずれの治療法でもデメリットを理解し、適切なトレーニングを経たうえで導入することが望ましいといえるでしょう。

局所再発を減らすためには、日本では側方リンパ節郭清、欧米では術前放射線化学療法が行われています。
近年は日本でも術前放射線化学療法も注目されるようになってきました。術前放射線化学療法により、手術がしやすくなる、転移巣を早めにコントロールできると考えられています。

Part3では、側方リンパ節郭清の話題を中心にお話ししていただきました。術前放射線化学療法も組み合わせることにより、治療成績の向上が期待されています。ぜひご覧ください。