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母指CM関節症の症状・診断・治療


【目次】
00:05~ 母指CM関節症
00:34~ 臨床所見
01:31~ 保存的治療
03:19~ Ligament Reconstruction Suspension Arthroplasty: LRSA

【概要】
母指CM関節症の症状、診断、治療について福岡山王病院 整形外科部長の副島修先生に伺いました。

母指CM関節症は中年以降の女性に多い、親指の付け根にある関節(CM関節)の変形によって起こる病気で、握る時、つまんだ時の痛みや握力低下が主症状です。症状が進むと、関節が亜脱臼になります。診断はX線写真で行い、関節の変化や進行度を評価します。症状と画像変化が一致しないことも多いので、患者さんの症状の持続期間が重要になります。治療としては装具を使用したり、消炎鎮痛剤で保存的に対応します。症状が強い時はステロイド関節内注射を行う場合もありますが、複数回繰り返すと手術に移行する可能性が高くなります。痛みが強くて日常動作に差し支えが出る場合は手術が考慮されます。手術法は多数ありますが現在までに定まったものはありません。日本でよく行われる関節固定術では、母指の動きに制限が出てしまいます。欧米では壊れた関節の一部を削りとる関節形成術が行われています。福岡山王病院では手術後早期からリハビリができるように、米国で行われた関節形成術を独自に改良して行なっています。