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HPVワクチンにおける副反応と有害事象の違い

  • 宮城 悦子 先生

【目次】
00:05~ 副反応と有害事象の違いについて
01:07~ 男性のHPVワクチン接種状況
02:13~ ご視聴頂いた皆様へのメッセージ

【概要】
HPVワクチンが定期接種化された2013年、メディアでは副反応問題が大きく取り上げられました。副反応と有害事象との違いについて、正しい認識をもつことが大切です。
海外では副反応・副作用というと、ワクチンなど薬剤固有のものによって引き起こされるというニュアンスで用いられます。
日本では2013年にメディアで、HPVワクチン接種後の女性から「副反応」とされる症状が多数報告されたことが大きく取り上げられました。
しかしこの際、HPVワクチン接種後かなり時間が経過してから出現した症状も、有害事象と区別されず「副反応疑い」として一緒に論じられてしまいました。 2013年の専門家会議では、接種後の全身疼痛といった副反応について十分な情報提供ができないことから積極的勧奨が控えられるようになりました。
しかしその後も議論は継続され、2021年には接種による有効性が副反応のリスクを明らかに上回ると認められ、現在は積極的勧奨を再開することが妥当であると判断されています。
メディアの報道や過去の出来事から、HPVワクチン接種に不安を抱く方は依然少なくありませんが、副反応と有害事象の違いや専門家の見解などについて、しっかりと情報収集をしたうえで意思決定を行うことが大切です。

現在日本では、子宮頸がんは性交渉経験のある女性なら誰でもなる可能性があるということ、その原因に男性も関わっているということについて、男性への理解が広まっていない現状があり、男性のHPVワクチン接種率はほとんど数字に表せないほど低い状況です。
男性もHPVワクチンを接種することで、女性の子宮頸がん予防効果が非常に高くなります。
HPVワクチンのメリットは、それだけではありません。男性が罹患する恐れのあるHPV関連がんの予防効果もあります。
肛門がん・陰茎がんなどもHPVの感染と関係しており、中でもHPV16型に関連する中咽頭がんが、若い男性に増えていることは現在問題となっています。

2013年当時の接種対象者だった方にお聞きすると、自分がHPVワクチンを接種したのかどうか、親に確認しなければ分からないという方もいらっしゃいます。 定期接種再開となった今、今度は女性自身が自分の身体のこととしてHPVワクチンの必要性を認識して接種を選択し、 もし接種後に体調が悪くなった場合には、早く相談すれば早く対応できることについても知って貰いたいと宮城先生はおっしゃってます。

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