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急性薬物中毒の初期対応 Part1


埼玉医科大学医学部臨床中毒学教授 上條 吉人先生によるプレゼンテーションPart1です。

【目次】
00:24~ 急性中毒の治療の4大原則
00:58~ 全身管理
03:10~ 急性中毒の3大合併症は?
04:40~ 誤嚥性肺炎
06:21~ 低体温
08:50~ 非外傷性挫滅症候群/コンパートメント症候群
10:48~ 症例紹介(睡眠薬中毒)
11:24~ 吸収の阻害
12:30~ 消化管除染法
13:36~ 活性炭の投与

【概要】
急性薬物中毒の初期対応には全身管理、吸収の阻害、排泄の促進、解毒薬と拮抗薬の4大原則があります。先生は精神科的評価・治療を追加する新たな原則を提唱しています。
実臨床において、初期対応の成否は全身管理が8割を占めています。背景として、多数の症例が、ショック状態や呼吸不全であることが挙げられます。そこで具体的な対応内容である、気道確保、呼吸管理、循環、中枢神経を中心に解説いただいております。
また、治療中での合併症予防管理も同時にケアすべき内容になります。具体的には、誤嚥性肺炎、異常体温、非外傷性挫滅症候群/コンパートメント症候群があります。特徴的なポイントは、抗菌薬を使わない、抗精神病薬中毒において、低体温が多いことが挙げられます。
続いて、吸収の阻害について解説いただいております。
現在の初期対応では胃洗浄は選択せず、活性炭単独が推奨されています。理由として、胃洗浄に有意なエビデンスが示唆されていないためです。ただし毒・薬物が腸容剤、徐放剤、鉄剤などの場合は腸容剤が使用されます。最後に活性炭の投与上の注意点にも言及いただいております。