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急性薬物中毒の初期対応 Part2


埼玉医科大学医学部臨床中毒学教授 上條 吉人先生によるプレゼンテーションPart2です。

【目次】
00:12~ 排泄の促進の目的
01:24~ 以前の排泄の促進
02:12~ 急性血液浄化法とは
04:12~ 血液灌流法とは
06:01~ 血液透析法とは
07:20~ 急性血液浄化法が有効な薬・毒物の憶え方
09:23~ 拮抗薬と解毒薬
11:21~ まとめ

【概要】
続きまして3番目である排泄の改善です。吸収された毒・薬物をを体外へ効率よく排泄させる方法です。主に尿のアルカリ化、活性炭の繰り返し、急性血液浄化法が挙げられています。
以前は大量輸液とフロセミドによる強制利尿が主でしたが、現在は推奨されていません。
その別物が急性血液浄化法です。血液浄化法には、活性炭の入ったカラムによる血液灌流法、半透膜のカラムと透析液による血液透析法があります。ただしこれらの血液浄化法には条件があり、分子量、半減期、分布容積、蛋白結合率、活性炭の吸着が挙げられています。また排泄できる毒・薬物も決まっており、血液灌流法はカルバマゼピン・カフェイン・フェノバルビタール・フェニトイン・テオフィリン、血液透析はメタノール・エチレングリコール・アスピリン/サリチル酸・リチウムが紹介されています。
最後に拮抗薬と解毒薬です。これは薬毒物の一部しか有効ではないと解説されています。代表的な解毒薬はフルマゼニルとアセチルシステインです。フルマゼニルは解毒にも使われるが主にBz受容体拮抗薬の鑑別に使われています。一方のアセチルシステインはアセトアミノフェン中毒に使われています。