済生会横浜市南部病院 外科 部長上田倫夫先生によるプレゼンテーションです。
本動画では、済生会横浜市南部病院 外科の上田倫夫先生に膵癌外科治療についてお話いたしました。膵癌は、予後不良ということが知られていますが、外科治療の前後に行う治療により、予後の改善が期待できます。根治治療をめざす治療について、解説いただきました。
【目次】
00:10~当院における膵癌外科治療
01:52~膵癌治療の基本
03:20~膵癌根治切除後の補助化学療法
04:20~術前補助化学療法(NAC)について
04:50~治療アルゴリズム
05:32~術前化学療法に用いるレジメン
05:52~当科における治療方針
06:32~DUBLE BYPASS手術
06:50~当科における術前治療指針
07:35~当院における膵癌手術症例の年次推移
08:20~術後再発
09:20~術後24ヶ月以上の晩期再発
10:06~当科における膵癌治療後の長期成績
11:00~症例1) 70代 男性 黄疸と食欲不振
16:10~症例2) 60代 女性 膵体部癌(UR₋LA,UR₋M)
18:40~症例3) 70代 男性 膵尾部癌+膵頭部癌(R)
20:35~膵癌が再発した患者さん9例における がんゲノム検査結果
21:53~地域連携と院内連携 初診からターミナルまで
【概要】
膵癌治療では、可能な限りの切除を目的として、術前に化学療法や放射線療法が行われます。本邦では、術後補助化学療法は、S₋1による治療が主流です。また、術前補助療法についても、ゲムシタビン塩酸塩とS-1を併用した治療が推奨されています。このような治療と手術を組み合わせることで根治性の向上が報告されています。
膵癌の初回手術後、55.6%に再発がみられます。残膵の再発については、化学療法や手術を行って積極的に治療を行われています。
晩期再発例は治療への反応性がよく長期生存例が多くみられる傾向があります。再発の状態によって、治療予後に影響がでます。
膵癌外科治療では、糖尿病内科やがんゲノム診断科などとの院内連携も重要になります。