近年、頻度が増している逆流性食道炎は、症状と内視鏡所見による診断が欠かせません。
本コンテンツでは、消化器と診断・治療内視鏡クリニック院長の菊池先生に、逆流性食道炎の診断のポイントや最新の検査と治療について解説していただきました。
【目次】
0:44~ 胃食道逆流症(GERD)とは
3:38~ GERDの問診
5:30~ GERDの内視鏡検査
8:21~ 逆流性食道炎とNERDの鑑別
10:31~ 重症の逆流性食道炎の治療フローチャート
13:14~ 24時間胃・食道pH&インピーダンスモニタリング
【概要】
胃食道逆流症(GERD)とは、食道粘膜障害が起きる「逆流性食道炎」と症状のみを認める「非びらん性逆流症(NERD)」の2つに分類されます。
GERDの診断には、症状と内視鏡の所見を合わせて確認する必要があります。
問診では、「Fスケール問診票」や「Dスコア」を使用し、内視鏡検査では「改定ロサンゼルス分類」を用いて重症度を分類します。
逆流性食道炎かNERDなのかを鑑別する方法として、「Mucosal break(粘膜と明確に区別できる白苔または発赤のある領域)」の有無を確認します。
重症の逆流性食道炎の初期治療には、ボノプラザンの投与が推奨されていますが、治療効果が得られない場合には、胃酸に関してさらに細かく検査を行う必要があります。