パーキンソン病・本態性振戦・運動障害疾患の定位機能神経外科治療

パーキンソン病に対して、脳深部刺激療法や定位破壊術のほか、近年はMRガイド下集束超音波治療が行われています。
本コンテンツでは、医学研究所北野病院脳神経外科の戸田弘紀先生に、
各治療法の特徴、効果や注意点、本態性振戦及びジストニアの治療について解説していただきました。

【目次】
2:34〜　定位破壊術について
2:59〜　脳深部刺激療法について
3:26〜　MRガイド下集束超音波治療について
4:11〜　各治療の特徴
5:24〜　パーキンソン病のデバイス治療を考えるタイミング
7:32〜　本態性振戦に対するMRgFUSの治療効果
9:17〜　ジストニアに対する定位・機能外科治療

【概要】
定位破壊術は最も歴史がある治療法で、
頭部に高周波を照射する治療法で、機器の植え込みが不要です。
脳深部刺激療法は脳に深部電極、胸部に刺激装置を埋めみ、脳の一部に電流を流します。
電流の調整が可能で、両側に治療を行えるほか、標的範囲も広いのが特徴です。
MRガイド下集束超音波治療は新しい治療法で、ヘルメット型装置を装着し、
超音波を一点に照射します。切開や穿頭は必要ないものの、患者さんは剃髪が必要です。
パーキンソン病に対してデバイス治療を検討するタイミングには、1日5回以上の内服、
ウェアリングオフやジスキネジアといった運動合併症があり、
視床下核・淡蒼球内節・視床Vim核のターゲットによって期待できる効果が異なります。