順天堂大学医学部附属練馬病院 小児科 科長、先任准教授 大友 義之 先生によるプレゼンテーションになります。
【目次】
00:12~ 夜尿症の初診における診察のポイント
00:56~ 夜尿症の検査
02:35~ 夜尿症の治療:生活指導
03:27~ 夜尿症の積極治療
03:51~ 抗利尿ホルモンの効果
05:51~ アラーム治療の方法と目的
07:05~ 抗コリン薬による治療
07:48~ 3環系抗うつ薬による治療
08:34~ 漢方薬による治療
09:41~ まとめ
【概要文】
夜尿症の初診は、基礎疾患を有している可能性を念頭に行います。外性器の奇形の有無、腰背部のdimpleの有無、便秘の有無などを確認します。
夜尿症の検査では、尿検査をまず行います。血液検査や超音波検査、X線検査はオプション的に行うことがあります。
夜尿症の治療では、生活指導が重要です。夕食は就寝2時間前に済ませること、それ以後の飲水を制限すること、就寝前に排尿を済ませること、夜尿の記録をつけることなど、ポイントがいくつかあります。
生活指導で効果が不十分出会った場合は、積極治療として薬物治療やアラーム療法を取り入れます。
薬物治療で用いられる抗利尿ホルモンが効く理由としては、夜尿症の患児に多く見られる内分泌異常のためです。これが効かない時はいくつか検討するべきポイントがあります。一つは、「夜間尿量が減ったか」という点です。減っていれば、薬物療法が効いているということですので、アラーム療法や他の薬剤の併用を検討します。減っていなければ、飲水制限や服薬コンプライアンスが守られているかどうかを確認する必要があります。
アラーム治療とは、下着に着いたセンサーが夜尿を感知して本人に知らせる、という仕組みです。目的は覚醒排尿を促すことではなく、「膀胱の排尿抑制力を高めて膀胱用量を増加させること」です。
アラーム治療以外では、抗コリン薬を用いた治療があります。これは過活動膀胱の治療薬剤で、特に昼間の尿失禁を併発している人には効き目があると言われています。
その他、3環系抗うつ薬が用いられることもありますが、過量投与で致死的不整脈のリスクがあるという報告があるため、積極的には推奨されていません。
また、漢方薬による治療法もあります。
夜尿症の治療開始の目安は就学時であり、生活習慣の見直しが重要です。およそ7割は薬物治療で改善されますが、アラーム治療も有効性が高いと言われています。昼間の尿失禁を伴う難治例は専門医への相談が有効です。
【目次】
00:12~ 夜尿症の初診における診察のポイント
00:56~ 夜尿症の検査
02:35~ 夜尿症の治療:生活指導
03:27~ 夜尿症の積極治療
03:51~ 抗利尿ホルモンの効果
05:51~ アラーム治療の方法と目的
07:05~ 抗コリン薬による治療
07:48~ 3環系抗うつ薬による治療
08:34~ 漢方薬による治療
09:41~ まとめ
【概要文】
夜尿症の初診は、基礎疾患を有している可能性を念頭に行います。外性器の奇形の有無、腰背部のdimpleの有無、便秘の有無などを確認します。
夜尿症の検査では、尿検査をまず行います。血液検査や超音波検査、X線検査はオプション的に行うことがあります。
夜尿症の治療では、生活指導が重要です。夕食は就寝2時間前に済ませること、それ以後の飲水を制限すること、就寝前に排尿を済ませること、夜尿の記録をつけることなど、ポイントがいくつかあります。
生活指導で効果が不十分出会った場合は、積極治療として薬物治療やアラーム療法を取り入れます。
薬物治療で用いられる抗利尿ホルモンが効く理由としては、夜尿症の患児に多く見られる内分泌異常のためです。これが効かない時はいくつか検討するべきポイントがあります。一つは、「夜間尿量が減ったか」という点です。減っていれば、薬物療法が効いているということですので、アラーム療法や他の薬剤の併用を検討します。減っていなければ、飲水制限や服薬コンプライアンスが守られているかどうかを確認する必要があります。
アラーム治療とは、下着に着いたセンサーが夜尿を感知して本人に知らせる、という仕組みです。目的は覚醒排尿を促すことではなく、「膀胱の排尿抑制力を高めて膀胱用量を増加させること」です。
アラーム治療以外では、抗コリン薬を用いた治療があります。これは過活動膀胱の治療薬剤で、特に昼間の尿失禁を併発している人には効き目があると言われています。
その他、3環系抗うつ薬が用いられることもありますが、過量投与で致死的不整脈のリスクがあるという報告があるため、積極的には推奨されていません。
また、漢方薬による治療法もあります。
夜尿症の治療開始の目安は就学時であり、生活習慣の見直しが重要です。およそ7割は薬物治療で改善されますが、アラーム治療も有効性が高いと言われています。昼間の尿失禁を伴う難治例は専門医への相談が有効です。