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緑内障〜その薬、緑内障患者さんに処方しても大丈夫!?〜


聖マリアンナ医科大学病院 眼科 准教授 徳田 直人 先生によるプレゼンテーションです。

【目次】
0:35~ 緑内障の疫学
1:54~ 緑内障の定義
2:36~ 緑内障と視神経障害の関係
4:34~ 緑内障と眼圧の関係
6:40~ 緑内障の種類
9:43~ 急性緑内障発作
11:28~ 緑内障患者に禁忌の医薬品
13:14~ 聖マリアンナ医科大学にて治療した急性緑内障発作症例
16:35~ 眼科医ができること
17:43~ まとめ

【概要文】
緑内障は視神経が障害され視野が狭くなる疾患で眼圧と深い関わりがあります。眼圧は前後房圧と硝子体圧で表されます。前後房圧を司る房水は循環するため、眼圧の変動は房水が担っています。眼圧上昇の重みが視神経にのしかかると、緑内障性視神経障害となり視野欠損が進行します。
閉塞隅角緑内障は、水晶体と虹彩がくっついて房水が虹彩を角膜側に押し上げ、眼圧が上がることで発症します。水晶体と虹彩がくっつく「瞳孔ブロック」により眼圧が急上昇し眼痛、頭痛、吐き気などの症状を来し、失明の危険性もある疾患を急性緑内障発作といいます。元々閉塞隅角や狭隅角がある状態で、散瞳作用のある薬物の服用、情動刺激、暗所への移動等が急性緑内障発作の引き金とります。
聖マリアンナ医科大学にて治療した急性緑内障発作症例を調査したところ、初診時の眼圧が非常に高い傾向にありました。発症年齢は70代がピークで、患者数は女性が男性の5倍でした。薬剤が発症原因となった症例も多く、眼科以外の処方が関与することがあるため、緑内障連絡カードを活用していただきたいです。また非発作眼も後に同様の症状が現れることがあるので、再発防止の注意も必要です。