この動画を視聴するにはログインが必要です。

喘息増悪時の対処法と予防法;難治性喘息の新たな治療法

  • 新実 彰男 先生

名古屋市立大学 大学院医学研究科 呼吸器・免疫アレルギー内科学の新実 彰男先生のインタビューです。

【目次】
00:05~ ご家庭での対処法
01:22~ 予防法・対策について
02:34~ 難治性喘息群に対する治療法の進展

【概要文】
喘息増悪時の治療薬として、短時間作用型のβ2刺激薬が一般的に用いられます。通常は1回2吸入ですが、発作が起きて最初のうちは15〜20分おきに続けて使用していただいても構いません。
経口ステロイド薬は、副作用もあるため病気・薬について理解していただいた上で、β2刺激薬で効果不十分な場合に飲んでいただきます。

予防法として、明らかに原因が分かっている場合はその原因を避ける努力をしていただくことが重要です。
例えば、家のホコリ・ダニに反応してしまう方は、室内(特に寝室)をできるだけ綺麗にしましょう。近年、特に増えているのがペットによるアレルギーです。その場合、犬・猫は週2〜3回、全身を洗っていただくとアレルゲンとなる成分がとれることが分かっています。
過労が喘息増悪のきっかけになる場合は、ストレスをなるべく減らす必要があります。女性は、月経周期や妊娠時に喘息が増悪する場合もあるため注意が必要です。

喘息治療の基本は、喘息が増悪する原因(悪化因子)をできる限り取り除いた上で、長期治療薬を服用し続けることです。成人の喘息が完治するケースは少ないですが、状態がしばらく落ち着いていれば医師から薬の量を減らす提案をする場合もあります。ご自身の判断で服用を中断したり減らしたりしないようにしましょう。

長期管理薬として一般的な薬剤は吸入ステロイド、気管支拡張薬、抗アレルギー薬があります。それらを複数投与し、高容量の吸入ステロイドを投与しても喘息のコントロールが難しい「難治性喘息」の方もいます。

難治性喘息の患者さんにおいては、近年開発されてきた生物学的製剤を用いて治療することが可能となりました。生物学的製剤には現在、ゾレア、ヌーカラ、ファセンラ、デュピクセントという4種類の注射薬があります。薬価が高いですが有効性も高いため、必要に応じて治療を選択することができます。

薬剤以外の治療法として、気管支熱形成術があります。内視鏡を用いて気管支に熱を加えることで、気管支周囲の平滑筋の量を減らし、気道の収縮を軽減させる治療法です。気管支熱形成術は限られた施設でしか行えませんが、重症喘息を改善させる治療法の一つです。