前回は、大腸憩室とはどういうものか、また、大腸憩室出血とはどういった症状が出てくるのか、その検査や診断法についておしえていただきました。今回は引き続き、大腸憩室出血の治療や予後について、また、血便が出た際にはどのように対応すればよいのかのアドバイスについて、消化器と診断・治療内視鏡クリニック院長 菊池 大輔先生にお話を伺います。
【目次】
00:05~ 責任憩室の同定と治療法
01:50~ 治療後の再出血について
02:50~ 血便が出た場合の対処法
【概要】
大腸憩室出血の内視鏡治療では、まず責任憩室(SRH: Stigmata of Recent Hemorrhage)の特定が重要です。SRHには、活動性の出血、露出血管、凝血塊付着の3つの特徴があります。
しかし、内視鏡検査時の視野が悪いため、責任憩室の発見率は約3割にとどまります。
治療方法は主に2種類あり、クリップによる止血と、ゴム輪による結紮術があります。クリップ治療では、単に憩室を閉じる方法より、出血血管を確実に確認してからの治療のほうが再出血率は低くなります。また、結紮術のほうがクリップよりも再出血率が低いとされています。ただし、いずれの治療法でも再出血率は2割を超えるとされています。
血便が出現した場合は、医療機関を受診して内視鏡検査を受けることが推奨されます。大腸憩室と診断された後も再出血の可能性があることを理解しておく必要があります。軽度の出血では即座の受診は不要ですが、頻脈、血圧低下、多量の出血がある場合は、医療機関を受診し、適切な検査を受けることが重要です。
【目次】
00:05~ 責任憩室の同定と治療法
01:50~ 治療後の再出血について
02:50~ 血便が出た場合の対処法
【概要】
大腸憩室出血の内視鏡治療では、まず責任憩室(SRH: Stigmata of Recent Hemorrhage)の特定が重要です。SRHには、活動性の出血、露出血管、凝血塊付着の3つの特徴があります。
しかし、内視鏡検査時の視野が悪いため、責任憩室の発見率は約3割にとどまります。
治療方法は主に2種類あり、クリップによる止血と、ゴム輪による結紮術があります。クリップ治療では、単に憩室を閉じる方法より、出血血管を確実に確認してからの治療のほうが再出血率は低くなります。また、結紮術のほうがクリップよりも再出血率が低いとされています。ただし、いずれの治療法でも再出血率は2割を超えるとされています。
血便が出現した場合は、医療機関を受診して内視鏡検査を受けることが推奨されます。大腸憩室と診断された後も再出血の可能性があることを理解しておく必要があります。軽度の出血では即座の受診は不要ですが、頻脈、血圧低下、多量の出血がある場合は、医療機関を受診し、適切な検査を受けることが重要です。