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パーキンソン病における機能的外科手術(脳深部刺激療法) -Part2-


順天堂大学医学部附属練馬病院 脳神経内科 下 泰司 先生によるプレゼンテーションPart2です。

【目次】
0:12 DBSの適応
1:32 治療効果
2:20 DBSはセカンドハネムーンをもたらす
3:28 正常な脳の機能
3:46 パーキンソン病におけるβオシレーション
4:43 頭蓋内の電位をモニターしながら電流の強弱をつけることができる
5:24  Adaptive DBS症例
6:08  Adaptive DBSの治療原理
6:58 βオシレーションの変化に合わせた刺激の調節
7:34  Adaptive DBSで期待されること
9:04 まとめ

【概要文】
DBSの適応は厳格に定められており、薬物療法でコントロール困難な運動合併症、ドパ反応性が良好、オフ時のMDS-UPDRSpt3 scoreが30以上、明らかな精神症状なし、明らかな認知機能低下なし、原則75歳未満といった基準があります。
DBSをおこなっても、Best on(薬を飲んでみられる最大の効果)以上の改善は見られず、病気の進行は抑制することはできないため、適切な時期の導入が重要となります。
初期治療後5-6年で運動合併症が出現しますが、DBSを行う事で再度症状を抑えられる第2期ハネムーンが期待できます。しかし病気の進行は抑えられないため、徐々に病状は進行するため、体軸症状、認知機能障害などが出現する前に実施する必要があります。
DBSは異常な神経細胞活動(βオシレーション)を電流により消去し、症状を改善させていると明らかになりました。
近年では、頭蓋内の電位をモニターしながら電流の強弱をつける、Adaptive DBSが使用可能となっています。Adaptive DBSは従来法と比べ、電池消費が抑えられ、不必要な刺激を行わないことによる副作用の軽減が期待できる、脳内バイオマーカーを用いた初めてのパーキンソン病治療方法です。