順天堂大学医学部附属浦安病院 脳神経内科 教授 卜部 貴夫 先生によるプレゼンテーションです。
【目次】
00:11~ あいさつ
00:49~ 認知症とは
01:20~ 原因
02:05~ 原因疾患の割合
02:25~ 順天堂浦安病院での外来認知症患者受診者数の推移
03:00~ 同院外来認知症患者受診数の各病型の頻度
03:35~ 全認知症とアルツハイマー型認知症の月別外来患者数
04:02~ 四大認知症の年間患者数と割合の推移
04:36~ 認知症診療の流れ
06:00~ 認知機能テスト-血液検査
06:52~ 頭部CT-MRI検査
07:23~ 治せる認知症をみつける
08:42~ 認知症関連の脳外科手術実績の推移
09:40~ 脳血流シンチ
09:58~ 認知症病型の責任病変部位
10:23~ 四大認知症の違い
11:25~ アルツハイマー型認知症について
11:50~ 中核症状と周辺症状について
12:22~ アルツハイマー型認知症の食欲低下/アパシー/ADL障害
12:52~ 前頭前野の障害
13:23~ レビー小体型認知症の多彩な症状
13:56~ アルツハイマー型認知症の治療薬の一覧
14:30~ 治療薬の限界
14:55~ 認知症診療の課題 高齢化に伴う医療と介護の需要増
17:06~ 認知症患者数と有病率の推移
18:35~ 浦安市認知症とともに生きる基本条例
19:10~ 認知症基本法の成立
22:27~ 地域支援病院の役割(地域で完結できる医療を目指して)
22:52~ 医療サービス支援センターの体制・機能
23:42~ 地域医療連携の重要性
24:33~ 動脈硬化・脳ドックの活用
25:13~ 今後の認知症診療の治療展望
26:15~ レカネマブは軽度認知機能障害と軽度アルツハイマー病の認知機能低下の進行を抑制する
27:50~ 腸内細菌による神経炎症メカニズムの解明
29:07~ うらやすメディカル・ケア・シティを構築
【概要】
認知症の診療の現状と課題について、順天堂浦安病院の卜部先生にお話しいただきました。
認知症の診療でまず重要な点は、治せる認知症については外科的治療などで治癒することが可能という点です。
その他の認知症についても、医療が関わり早期発見することで、必要な生活上のケアを調整したり、ACPについて考える時間を持つことができるようになります。
高齢化が進み、2025年には、5人に1人が認知症の病気を持つことが予測されています。浦安市では認知症とともに生きる基本条例を制定しました。
個々を重要として、生活しやすい環境を医療と介護と福祉が支えることが条例で定められました。
全国的にも、認知症の方が、尊厳を保ちつつ希望をもって暮らすこと、共生社会の実現が課題です。
その中で医療は、治せる認知症の治療や認知症の方が適切なケアが受けられる介護サービスへのつながりを調整する役割を担います。
今後の展望では、アルツハイマー病の治療薬の見通しや腸内細菌と認知症予防についてご紹介いただきました。