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胃がんにおける対策型検診・任意型検診


公益財団法人 宮城県対がん協会 がん検診センター 所長 加藤 勝章宣氏江によるインタビューです。

【目次】
00:05~ 対策型検診と任意型検診
02:09~ 胃の内視鏡検査について
02:37~ 胃がん検診の現況と進展

【概要】
がん検診には対策型検診と任意型検診の2種類があります。
対策型検診は、健康増進法に基いて対象となる住民の死亡率減少を目的に、市町村が公費で実施しているがん検診です。検査方法は、国が出しているガイドラインの評価に基づき厚生労働省が承認し、死亡率の減少効果が科学的に証明されたものが選択されています。

任意型検診は、一般的に人間ドックで行うがん検診であり、個人の疾病リスクを検証することを目的としています。国が胃がん検診として推奨しているバリウム検査・X線検査・内視鏡検査以外に、人間ドックのがん検診では健診機関・医療機関が独自に設定した検査項目を実施している場合がありますが、必ずしも有効性が担保されているわけではありません。

対策型検診、任意型検診のどちらも、がんを見つけるために受けることはもちろんですが、"がんが無い"と正しく判断するために精度(特異度)が高い検査を受けることが重要だと先生はおっしゃっています。

胃の内視鏡検査は、従来から経口内視鏡が行われていましたが、経鼻内視鏡の技術が高まり徐々に普及してきています。 経鼻内視鏡は、鼻から細い内視鏡を挿入する検査で頭反射が出にくく、比較的身体の負担が少なく楽に受けられます。ただし、内視鏡が細いため検査に時間がかかったり、鼻腔の狭い方は鼻血が出やすい等のデメリットがあります。

がん検診における一番の問題点は、精密検査の受診率が低いことです。がん検診を受けて精密検査が必要だと言われたら、必ず精密検査を受けていただくことが重要だと先生はおっしゃっています。