この動画を視聴するにはログインが必要です。

非小細胞肺がんにおける免疫治療の最近の話題 Part1


【目次】
0:28~Ⅳ期肺癌の診断と治療について
1:34~ニボルマブNivolumabの治療開発

【概要文】 北海道大学大学院医学研究院 呼吸器内科学講座 助教 水柿秀紀先生による「非小細胞肺がんにおける免疫治療の最近の話題」のプレゼンテーションのPart1です。

肺癌診療ガイドライン2017年版では、Ⅳ期肺癌に対し、サブグループを同定し、それぞれのサブグループに合わせた治療を進めるように記載されています。

現在、日本で広く利用されている非小細胞肺癌のPD-1阻害薬は、ニボルマブNivolumabとペムブロリズマブPembrolizumabの2種類です。今回のプレゼンテーションでは、肺癌診療ガイドラインの記載を提示しながら、これらの薬剤の臨床試験の結果や適用について解説していただきました。
ニボルマブNivolumab、ペムブロリズマブPembrolizumabいずれの薬剤も、当時の標準治療であったドセタキセルDocetaxelに比べて良好な治療成績が得られたと報告されています。

さらに、2018年には新しいPD-L1阻害薬・アテゾリズマブAtezolizumabが日本で承認されました。アテゾリズマブAtezolizumabの臨床試験でも、ドセタキセルDocetaxelに比べて予後が良好という結果が得られています。特にアテゾリズマブAtezolizumabは、PD-L1陰性の肺癌であっても、ドセタキセルDocetaxelに比べて有効性が示されているという点にアドバンテージがあるといえます。アテゾリズマブAtezolizumabの登場を受けて、肺癌診療ガイドラインの改定作業が現在進められているところです。

肺癌診療ガイドライン2017年版では、Ⅳ期非小細胞肺癌の一次治療に対し、次のように記載されています。
・PD-L1 50%以上の症例で、PS0-1の症例にはペムブロリズマブPembrolizumabを推奨
・PD-L1 50%以上の症例で、PS2の症例にはペムブロリズマブPembrolizumabを提案
プレゼンテーションでは、ペムブロリズマブPembrolizumabが一次治療に用いられるようになった背景についても解説していただいています。

Part1では、Ⅳ期肺癌の診断と治療方針、ニボルマブNivolumabの臨床試験の内容とその結果について解説していただきました。
特にニボルマブNivolumabの有用性について再確認していただける内容となっています。ぜひご覧ください。