近年、気管支喘息の患者数や死亡者数が減少していますが、小児から成人への移行期がブラックボックスになっている可能性があります。
本コンテンツでは、西藤成雄先生に小児科喘息の診断と治療、移行期医療の問題点と喘息の啓蒙についてお話しいただいております。
【目次】
0:40~ 世界喘息デーについて
3:00~ 小児気管支喘息の病理
05:55~ 小児気管支喘息の疫学
9:48~ 喘息の発症年齢
12:01~ 喘息死者の統計推移
14:58~ 喘息死の注目すべき事実
【概要】
小児気管支喘息の病態は成人喘息と変わりませんが、気道分泌物の増加が著名にみられます。
とくに乳幼児では、気道の平滑筋が十分に発達していないため、少しの収縮でも大きな気流制限が起こります。
気管支喘息は水面下で起きている気道の炎症に対してアプローチすることで、症状をコントロールできます。
一般的な意見とは異なりますが、先生ご自身は小児への気管支拡張薬が有効と考えています。
近年は、小児喘息の発症に低年齢化がみられます。
死亡者数は年々減少しているものの、治療の移行が必要な思春期での死亡がみられています。
喘息の死亡例は重症度と関係ないことが多く、移行期に適切な診断や治療を受けていない可能性があり、病気の啓発が求められます。