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マイコプラズマ肺炎とは:再流行の現状と治療について


頑固な咳などをともなうマイコプラズマ肺炎。
数年ごとに大流行を起こしており、2024年は徐々に感染が広まっているため注意が必要です。
今回は、マイコプラズマ肺炎の原因や症状、治療法などについて、川崎医科大学 臨床感染症学教室 教授、川崎医科大学附属病院 感染管理室 室長の大石 智洋先生にお話を伺いました。

【目次】
00:12~ マイコプラズマ感染症の再流行
00:32~ 2011年、マイコプラズマの名前がその大流行で一躍有名に
00:56~ マイコプラズマ肺炎の定義と臨床的特徴
01:56~ マイコプラズマ肺炎患者報告数の推移
02:38~ 医療機関定点から報告される感染症 過去5年間の平均との比較
03:18~ マイコプラズマ肺炎 報告数
03:40~ マイコプラズマ肺炎患者の年齢分布
04:18~ マイコプラズマ肺炎の診断方法
04:58~ マイコプラズマの抗原検査
05:48~ 小児マイコプラズマ感染症に対して、抗菌薬投与は推奨されるか
06:16~ 全国抗菌薬使用量推移
07:14~ マイコプラズマ肺炎の抗生物質耐性化
07:49~ 小児マイコプラズマ感染症 感染者数およびマクロライド耐性菌が占める割合の推移
09:06~ マクロライド耐性マイコプラズマ感染症患者における臨床経過
09:50~ マクロライド耐性マイコプラズマ肺炎の重症例
10:34~ 小児の肺炎においてマクロライドによる治療を行った場合のフローチャート
11:18~ COVID-19流行下における小児のマイコプラズマ感染症に対する抗体保有率調査
12:16~ まとめ

【概要】
マイコプラズマ肺炎は、肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae)という細菌に感染することで発症する肺炎です。
6〜12歳の小児でよくみられる呼吸器感染症ですが、20歳以降の成人でも発症する可能性があります。
潜伏期間は2〜3週間で、飛沫感染により広がります。主な症状は発熱と長引く咳で、様々な合併症を引き起こす可能性があります。

この疾患は周期的に流行し、2024年には急増しています。
診断には培養法、PCR法、抗原検査法がありますが、それぞれに長所短所があり、臨床症状と併せた総合的な判断が重要です。

治療には主にマクロライド系抗菌薬を使用しますが、耐性菌の出現に注意が必要です。
48時間以上解熱しない場合は、トスフロキサシンやミノサイクリンへの変更が推奨されます。

早期発見・早期治療が重要なため、発熱や長引く咳などの症状がある場合は、速やかに医療機関を受診することが大切です。