トイレに行ったら、便に血が混じっていた…けれども、それ以外の腹痛や熱といった症状はない、といった場合、経過を見ればいいのか、すぐに受診すべきか迷うと思います。
今回は、そんな症状を呈する「大腸憩室出血」について、消化器と診断・治療内視鏡クリニック院長 菊池大輔先生にお話を伺います。
【目次】
00:05~ 「大腸憩室」とは?
01:11~ 大腸憩室出血の症状
01:36~ 大腸憩室出血の危険因子
02:14~ 大腸憩室出血の検査・診断
03:16~ 造影CT検査について
【概要】
大腸憩室とは、大腸内腔から外側に小部屋状に突出した状態を指します。先天性と後天性があり、欧米食や便秘との関連が指摘されています。 人種差が顕著で、欧米人では60歳で50%以上の保有率である一方、日本人では3割程度ですが、近年増加傾向にあります。
大腸憩室出血の特徴的な症状は、無痛性の急性出血(血便)です。腹痛や発熱を伴う場合は、他の原因による出血を考える必要があります。最大の危険因子は抗血栓療法で、特にアスピリンやチエノピリジン系薬剤、ワーファリンやDOACなどの抗凝固薬の使用により、少量の出血が大量出血に発展する可能性があります。
診断では、まず症状の詳細な聴取が重要です。便の色調も重要な判断材料となり、黒色便の場合は上部消化管出血の可能性も考慮します。次にバイタルサインのチェックを行い、必要に応じて造影CTを実施します。CTで造影剤の血管外漏出(extravasation)が確認された場合は、内視鏡検査や状況によっては血管造影を行います。
今回は、そんな症状を呈する「大腸憩室出血」について、消化器と診断・治療内視鏡クリニック院長 菊池大輔先生にお話を伺います。
【目次】
00:05~ 「大腸憩室」とは?
01:11~ 大腸憩室出血の症状
01:36~ 大腸憩室出血の危険因子
02:14~ 大腸憩室出血の検査・診断
03:16~ 造影CT検査について
【概要】
大腸憩室とは、大腸内腔から外側に小部屋状に突出した状態を指します。先天性と後天性があり、欧米食や便秘との関連が指摘されています。 人種差が顕著で、欧米人では60歳で50%以上の保有率である一方、日本人では3割程度ですが、近年増加傾向にあります。
大腸憩室出血の特徴的な症状は、無痛性の急性出血(血便)です。腹痛や発熱を伴う場合は、他の原因による出血を考える必要があります。最大の危険因子は抗血栓療法で、特にアスピリンやチエノピリジン系薬剤、ワーファリンやDOACなどの抗凝固薬の使用により、少量の出血が大量出血に発展する可能性があります。
診断では、まず症状の詳細な聴取が重要です。便の色調も重要な判断材料となり、黒色便の場合は上部消化管出血の可能性も考慮します。次にバイタルサインのチェックを行い、必要に応じて造影CTを実施します。CTで造影剤の血管外漏出(extravasation)が確認された場合は、内視鏡検査や状況によっては血管造影を行います。