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喘息とは;症状、検査、新型コロナ禍における罹患状況


名古屋市立大学 大学院医学研究科 呼吸器・免疫アレルギー内科学の新実 彰男先生のインタビューです。

【目次】
00:05~ 喘息の疾患概要
01:01~ 診断に至るまで
02:49~ コロナ禍における罹患状況

【概要文】
喘息は、気管・気管支・細気管支などの気道といわれている空気の通り道が狭くなることで自覚症状が起こる疾患です。
気管や気管支がなぜ狭くなるかというと、気管支に炎症が起きて腫れたり、気管支の周りを取り囲んでいる平滑筋が収縮したりするためです。

喘息の要因は外部から入ってくる刺激物質であり、最も重要なのはアレルゲンです。
一方、非アレルギー性の喘息は、風邪(特にウイルス感染によるもの)、アスピリンなどの解熱鎮痛薬、天候、ストレス、排気ガス・大気汚染、タバコなどが要因となって症状が起こります。
喘息の代表的な症状は、咳、喘鳴(息をすると喉や胸でヒューヒュー・ゼーゼーと音がする状態)、息が苦しくなる呼吸困難です。

このような症状があると喘息を疑い、検査を行います。
喘息はX線画像で異常が出る疾患ではありませんが、腫瘍・結核などがあると喘息と似たような症状が出ることがあるため、腫瘍・結核などの疾患ではないことを確認するためにX線検査を行います。
次に大事なのは呼吸機能検査(スパイロメトリー)です。最近では検診・人間ドックでもよく行われていますが、マウスピースをくわえて思いきり息を吸って吐き出すという検査です。気管支が狭い状態になっているかを確認できます。
気管支に炎症が起こっているか確認する検査として、最も一般的に行われているのは呼気中一酸化窒素濃度検査です。吐き出した息の中にある一酸化窒素の濃度を測定し、数値が高ければ喘息の疑いが高くなります。以前は、痰や血液中の好酸球を測り、数値が高ければ喘息を疑っていました。