小児マイコプラズマ肺炎は数年おきに流行がみられる感染症です。
薬剤耐性があると、初期治療の効果が十分に得られずに重症化することもあります。
本コンテンツでは、川崎医科大学教授を務める大石智洋先生に、マイコプラズマ肺炎の近況と治療のポイントについてお話を伺いました。
【目次】
00:34~ マイコプラズマ肺炎について
02:37~ マイコプラズマ肺炎に対する抗菌薬の投与
03:58~ 薬剤耐性率とマイコプラズマ肺炎の感染者数
07:02~ マクロライド治療薬の薬剤感受性
08:08~ 小児マイコプラズマ肺炎の近況
11:57~ マイコプラズマ肺炎の診断と検査
14:06~ マイコプラズマ肺炎に対する抗体保有率
【概要】
マイコプラズマ肺炎は、コロナ禍では大きな流行はみられませんでしたが、2024年より感染者数が急増しています。
小児への治療には、マクロライド系抗菌剤の投与が推奨されていますが、薬剤耐性もみられます。
特にマクロライド耐性があると、クラリスロマイシンなど抗菌薬の効果を得られにくくなります。
2024年はマクロライド耐性率が60%を超えており、今後、流行拡大の可能性が考えられます。
マクロライド耐性マイコプラズマ肺炎では、抗菌薬の投与後も48時間以上の発熱が持続することが多く、重症化リスクが高まります。
解熱がみられない場合は、年齢に配慮したうえでトスフロキサシンやミノサイクリンの投与を検討しましょう。